目次
はじめに
現在息子は1歳を過ぎ、食欲旺盛で食べ過ぎではないかと心配になるくらいにご飯を食べてすくすく成長してくれています。
そんな私ですが、初めての出産を終えた瞬間から、今度は初めての育児に奮闘する毎日を送ることになるわけです。
一番初めに悩んだことは、「母乳育児」がうまくいかないということでした。
赤ちゃんがうまくおっぱいをくわえてくれない。
くわえてくれないから、もちろん吸えないわけです。
私の乳首もキズができて、赤ちゃんがくわえても痛くて我慢できずに離してしまう。
赤ちゃんはおなかが空いて泣く。
だけどおっぱいをあげようとしてもうまくくわえられないし、私は乳首が痛くて離してしまう。
何度繰り返したことか・・・
そしたら、哺乳瓶でミルクをあげたらいいのにって思いますよね。
でも、当時の私はなぜかミルクをあげることに対してすごく抵抗があったんです。
どうしてだろう、なんでこんなにも抵抗があったんだろう。
私の中で「私がしっかり育てたい」っていう気持ちがどこかにあって、それが私が出来ること=母乳を飲ませることだったのかなと思います。
そもそも、私の母乳育児は初めからつまずいていたんです
訳あって出産前から出産後の数日間は寝たきり状態となっていました。
食事もトイレもベッドの上で、楽しみにしていた食事は味気ないものに感じました。(食事がおいしいと評判の病院だったのに残念)
ようやく体を起こせたのは退院の2日前。
そこから本格的に授乳の練習をしましたが、すぐに退院の日を迎えます。
もちろんうまくいくはずはありませんよね。
自宅に戻ってからも、やっぱりうまくいかない。
育児ノートには、何時に授乳した、左右のおっぱいを何分くらい飲ませたか、上手に吸えたか、搾乳はどれぐらいの量をあげたか、ミルクはどれくらいの量を飲ませたか・・・
本当に細かく付けていました。
今見返しても、よくこんなに書いたなぁと自分でも感心してしまいます。
それだけ必死で、思いが強かったんだと思います。
「母乳で育てたい」
自分でも知らないうちに、その思いに縛られてしまっていたと思います。
退院して1週間、ネットであれこれ検索。
おっぱいが出やすくなるマッサージを自己流でやってみたり、ハーブティーを飲んでみたり。
どうにもこうにもうまくいかない。
退院の時に助産師さんから「おっぱいうまくいかなかったらおいでね」っていう言葉を思い出し、すがる思いで母乳外来に行ってみました。
私と赤ちゃんにあった飲ませ方を指導してもらったり。
授乳後に赤ちゃんの体重を測りどれくらい母乳を飲めているかチェック、どれくらいミルクをあげたらいいか目安の量を教えてもらったりしました。
自宅に戻って実践しますが、やっぱりうまくいかない。
すぐにできるようにならないのは当たり前。
私も赤ちゃんも練習が必要なのは頭では分かっていても、気持ちが焦ってしまっていました。
相変わらず奮闘の日々
一か月健診を迎えましたが、現状は変わりませんでした。
病院のように赤ちゃんの体重を測れる体重計がないので、どれくらい母乳を飲めているのか分からない。
だからどれくらいミルクをあげればいいのかもよく分からない。
ミルクの缶の目安の量をあげてみるけど、すぐに泣いてしまう。
足りないのかな?おっぱいは飲めてるのかな?ミルクのほうがいいのかな?
今思えば、赤ちゃんの泣く理由は他にもあったはずなのに・・・そのことばかりでした。
母乳を飲めているのか分からない中で、どんどんミルクの量だけが増えていく・・・。
ミルクをどんどん飲んで体重は順調に増えている。順調に育っている。
それなのに私の心は晴れません。それどころか辛くなる一方でした。
なぜかというと、一か月健診で言われたことが気になってしまっていたんです。
「母乳を飲ませたいんだったら、これ以上はミルクの量を増やさない方がいいかな」
この言葉はその時の状態でのことで、成長すれば飲む量は増えていって当然。
おっぱいだって吸う力もついてどんどん飲めるようになっているんですよね。
でも私は、この言葉にとらわれてしまっていました。
これ以上増やしたら、おっぱい飲んでくれないんじゃないかと不安で仕方ありませんでした。
これは私の自己満足?私は間違ってるの?
そんなことを思って自分を責めることもありました。
気になってしまった言葉
「母乳?やっぱり母乳がいいよね~」
ミルクも飲ませていると言いづらかった。誰も責めたりしないのに。
「泣いてるよ。足りないんじゃない?」
赤ちゃんを気遣っての何気ない一言だったんです。でも当時の私には辛かった。
「どうしてそんなに母乳にこだわるの?ミルクでも赤ちゃんはちゃんと育つよ」
その時の私には分からなかった。今思えばそうだなって思える言葉もあります。
でも私にはどれも自分が責められているように聞こえたり、「どうして誰も私の気持ちを分かってくれないのだろう」と孤独を感じていました。
あの時私がして欲しかったこと
それは何だったんだろうかと考えました。
もちろん初めての育児で専門的な立場からのアドバイスはありがたかった。
でも、あの時の私は、ただ寄り添って欲しかったんだなと思いました。
不安でどうしようもない気持ちを聞いて欲しかった。
それでいいんだよ、頑張っているよねって認めて欲しかったんだと思いました。
最後に
最近友人が出産し、私の経験を話す機会がありました。
その当時はすごく悩んで思い詰めていたことも、今ではそんなこともあったなという気持ちで話せます。
つい、「心配しなくて大丈夫よ~」と相手に言ってしまいますが、今悩んでいる人にとってはそう思えないものですよね。
もし、今同じようにあなたが悩んでいるのなら、私はあなたに伝えたいです。
「辛かったね」
「それでいいんだよ」
「頑張っているよね」
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同じように悩んでいるあなたや、その人の周りにいる方に少しでも拾えることがあればうれしいです。